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モバイルデバイス諸行無常。 February 10, 2011

Posted by marr0528 in palm.
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この二日間、気になるニュースが続きました。いずれもEngadget日本版から引用します。

まずは、昨日のこれ。

ノキアCEOの戦略メモが流出、再生策を2月11日に発表へ

「我々は『焼け落ちるプラットフォーム』に立っている。我々のやり方をどのように変えていくか、決断しなければらない」このような悲壮なメッセージではじまる、ノキア Stephen Elop CEO のメモとされるものが流出しています。情報源によれば、このメモは社内システムに投稿されたもの。社員向けの士気高揚メッセージが社外に漏れるという例はこれまでにもありましたが、今回のメモはノキアの危機感と焦りがひしひし伝わってくる、ぞっとするくらいリアルなものです。CEO本人が認めたわけではないので(認めるはずがないので)「本物」と表現するわけにはいきませんが、「本物である」と証言は複数から得ています。(後略)

特に興味深かったのは、ここら辺の下りです。

At the lower-end price range, Chinese OEMs are cranking out a device much faster than, as one Nokia employee said only partially in jest, “the time that it takes us to polish a PowerPoint presentation.” They are fast, they are cheap, and they are challenging us.(低価格帯(の携帯電話)に関して言えば、ノキアの社員がジョークで言うような「僕らがPowerPointのプレゼンを仕上げるのにかかる時間」よりもっと速いスピードで、中国のOEM製造企業がデバイスをクラッキングしてくる。彼らは速い、安い、そして我々に挑戦してくるのだ。)

かつて、携帯電話の世界シェアの4割を獲得した会社が、いまやこの有り様。正に諸行無常を感じます。

そして、今日のこれ。

さよなら、Palm をありがとう

Palm買収の成果を見せつけたHPの”Think Beyond”イベントですが、イベント中そのPalm自身の名前はついに聞かれることがありませんでした。製品名でいえば、タブレットはHP TouchPad、スマートフォンはHP Pre 3にHP Veerという次第。プラットフォームについてはHPwebOSと表現されています。思い返せばPalm社設立(1992)からほぼ20年、名前で揉めた初代Palm Pilot(1996)から15年。近頃すっかり聞かなくなった”PDA”を体現するデバイスとして、「Newtonが実現すべきだったもの」と賞賛されたり、CLIEやVisorなどファミリーを形成したり、日本でも人気を集めたのが昨日のことのようだという方も多いかもしれません。ZENというキャッチコピーと共に、「文房具みたいなガジェットが欲しい」という声に応える夢と現実を行き交うような足跡を残してきましたが、palmOneに分社し、Foleoで伝説を築き、webOSで再出発を図って、HPの下で生まれかわる今となっては、もはや名実とも”Palm”である意義はなくなったのかもしれません。さよなら、いままでPalmをありがとう。

瀕死だったアップルが、iMac、iPod、そしてiPhone、iPadと、革新的なデバイスを発表し続けて、いまや世界中の富と名声を集めているのとは対照的に、Palmは魂こそHP社の中に残り続けるとはいえ、その名は消えていくことになったようです。これも、諸行無常ですね。

今月中には、僕の手もとにアメリカからPalm Pixi Plusが届きます。このPalm Pixi Plusは残念ながら、webOS 2.0にはアップデートされないとの発表もありましたが、「Palm」の名を冠した最後の世代の端末として、これから大切に使っていきたいと思います。僕からも「ありがとうPalm」!!

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